2026-08-31 地球温暖化を止められないなら、私たちは何をするべきか?~社会課題の中に次のビジネスを見つける~

先日、ネパールと中国の国境付近で大規模な氷河崩落が発生し、氷や岩石が土石流となって下流の街や道路を襲う大災害が起きました。

現時点で、今回の災害のすべてが地球温暖化だけによるものだと断定することはできません。しかし、温暖化による氷河の融解や永久凍土の劣化が高山地域を不安定にしていることは、以前から指摘されています。

日本には大規模な氷河がほとんどないため、同じかたちの災害が起きるわけではありません。
しかし、猛暑、集中豪雨、洪水、土砂災害、海水温の上昇など、気候変動の影響と思われる現象は、私たちの身近なところでもすでに起きています。

<地球温暖化を「止めること」だけを考えていてよいのか>

世界のCO2排出量を見ると、中国とアメリカという二大排出国の動向を無視することはできません。
アメリカはパリ協定から離脱しました。中国はパリ協定に残っていますが、依然として世界最大の排出国です。

もちろん、日本も排出削減の努力を続けるべきでしょう。
しかし一市民として考えたとき、「自分が少し節電すれば温暖化を止められる」と考えるだけでは十分ではないように思います。

世界全体で温暖化を完全に止めることが難しいのであれば、同時に考えなければならないのは、「温暖化した世界でどう安全に暮らすか」ということです。

<まず自分と家族を守る>

いきなり「温暖化対策」と言われても、話が大きすぎて何をすればよいのかわかりません。
私たちが最初にできること、そしてやるべきことは、まず自分たちの安全を見直すことです。

・自宅や会社のハザードマップを見る
・洪水や土砂災害の危険性を確認する
・避難場所を知っておく
・水や非常食、モバイル電源を準備する
・火災保険の水災補償を確認する
・猛暑の中では、エアコンを贅沢品ではなく生命維持装置と考える

つまり、「温暖化を防ぐ」だけでなく、「温暖化に適応する」という意識を持つことです。

<そして経営者なら、もう一歩先を見る>

ここからは、もう少しBMSらしい話をしましょう。

社会に大きな問題が発生するところには、必ず大きな需要が生まれます。
例えば、今後必要になるものを考えてみると、

・河川や道路の監視
・土砂災害の予測
・老朽インフラの点検
・AIによる画像解析
・ドローンによる監視
・浸水対策
・高断熱住宅
・高効率空調
・蓄電池や非常用電源

など、いくらでも出てきます。
これらは「環境ビジネス」というより、「気候が変わった社会で人々が安全に暮らすためのビジネス」です。

<中小企業だからこそできることがある>

中小企業が人工衛星を打ち上げる必要はありません。
既存のドローンやカメラ、気象データ、AIなどを組み合わせて、

・危険な場所を早く発見する
・少ない人数でインフラを点検する
・災害が起きる前に修繕する

といったサービスを作ることはできます。
新しい技術を発明しなくても、すでにある技術を組み合わせて社会課題を解決する仕組みを作ることはできるのです。

BMSには、センサーを扱う方も、情報を得るチャンネルを持つ方も、AIによる解析技術を持つ方も、新しく作ったサービスを販売してくれる方もいます。
すでに多くのパーツがそろっています。

それぞれの技術や情報、販売力を組み合わせれば、一社では作れない新しいサービスを生み出すこともできるのではないでしょうか。

そして、この発想は気候変動だけに限りません。
人口減少、高齢化、人手不足、インフラの老朽化、空き家問題。
日本には、これから10年、20年と簡単にはなくならない社会課題がたくさんあります。

<社会課題は、長期的な需要でもある>

ニュースで大きな問題を見ると、どうしても「大変な時代になった」と考えてしまいます。
もちろん、まず考えるべきは被害を受けた方々のことであり、自分たちの安全です。

しかし経営者であるなら、そのもう一歩先も考えてみたいと思います。
この問題を解決するために、これから何が必要になるのか。

そこまで考えると、社会課題は単なるリスクではなく、長期間存在し続ける「需要」としても見えてきます。

社会の変化を知り、自分と家族を守る。
そして、その変化によって生まれる困りごとを見つけ、自分たちの技術やサービスで解決する。
社会課題を嘆くだけでなく、解決する側に回る。

そこには、中小企業だからこそ生み出せる新しいビジネスが、まだまだたくさん眠っているのではないでしょうか。