2025-01-27 予測不能な未来を、何が起こるかわからないワクワクに変えて考える。
10年ほど前に初めて聞いた、VUCA(ブーカ)という言葉を、昨年から頻繁に目にするようになりました。
Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)の頭文字をとった造語で、「先行きが不透明で、将来の予測が困難な状態」とのことなのですが、その直接的な原因は間違いなくカムバックしたトランプ大統領でしょう。
実際、ブロック経済化することを予測してか、海外企業からお問い合わせをいただく機会が昨年から増えました。
ITが社会構造の変化のスピードを上げ、私たちの社会や経済システム全体が、これまでの「予測可能な成長」から「予測不可能な変化」へと大きく舵を切りました。
例えば、AIの急速な発展を見てみましょう。ChatGPTの登場からわずか1年余りで、私たちの働き方や生産性の概念は大きく変わりました。この変化のスピードは、まさにVolatility(不確実性)そのものです。IT業界に携わっていながら、予測以上のスピードで変わっていく世の中を日々感心しながら見ています。
また、新型コロナウイルスのパンデミックは、私たちにUncertainty(不確実性)を痛感させました。事業計画を立てても、突如として市場環境が激変する可能性を常に考慮しなければならないのは、経営しながらも中々に難しさを感じるところです。
さらに、地政学的なリスクの高まりは、Complexity(複雑性)を極めています。もはや一企業の努力だけでは対応できないレベルに達しています。地政学の本を改めて読み直すと共に、自分の地理と歴史への不勉強を嘆きつつ、改めて学びなおす必要を感じています。複雑で分かりにくいものは、距離や時間、あるいは民族、文化、といった何らかの軸に沿って整理することで、少しでも理解しやすくなり未来予測に役立つのではないかと思い、先日古い本棚を漁ってみました。
そして、Ambiguity(曖昧性)はあらゆる問題に見られます。この部分に関しては、最近起こっているというよりは、前からあった事象のようにも思えます。気候変動問題のような、一般の市民はおろか専門家でも詳細な予測は不可能な問題などは、正直なところ一企業での予測対応範囲を超えている気もします。環境負荷の低減と経済成長の両立といった、短期的な収益と長期的な持続可能性のバランスのような、明確な答えのない課題が多過ぎて、いったい何を軸に考えればよいのかその基準の取り方にすら戸惑う日々です。
余りに考えなければならない事が多過ぎて暗く重くなることが多いので、ちょっと考え方を変えてみることにしました。以下の3つで気分を変えて取り組んでいこうと思います。
第一に、「変化を恐れない」こと。VUCAは確かに不安定さを象徴する言葉ですが、同時に大きなチャンスの時代でもあります。日本が大きく成長したのは、朝鮮戦争やベトナム戦争など、割と近いエリアで不安定な政治的な衝突が起こったタイミングです。成長のチャンスが近くにあると考え、既存の常識や慣習が通用しなくなる中で、新しいビジネスモデルや価値創造の機会が生まれるはずだと考えてみます。
第二に、「しなやかさ」を持つ小さな組織であることを武器だと考えます。大きな企業のような計画性の高い組織、言い換えると硬直的な組織では、急激な環境変化に対応できません。自分のやっているような小さな組織を、状況に応じて素早く方向転換できるしなやかな組織であるととらえてみます。
第三に、BMSで培ってきた「共創」の文化こそが武器になると考えます。VUCAの時代は一社だけで全てを解決できる時代ではありません。競合他社との協業や、異業種とのアライアンス、そしてお客様との対話を通じた価値共創、このような「開かれた」経営姿勢が生き残りの鍵となると思います。
私たちBMSは、まさにこの「共創」を実現するプラットフォームを作ろうとしてきました。メンバー企業同士の出会いが、予期せぬイノベーションを生み出し、新たな事業機会を創出する、これこそが、VUCAの時代におけるBMSの存在意義だと自負しています。
変化の激しい時代だからこそ、ビジネスパーソン同士の「つながり」が重要になる。そして、その「つながり」から生まれる化学反応が、予測困難な未来を切り開くヒントになる!そう確信しています。
VUCAという言葉に振り回されるのではなく、むしろそれを追い風に変えていく。ちょっとワクワクできませんか?そんな積極的な姿勢で、この不確実な時代に立ち向かっていきましょう。
