2024-10-07 政治と経済の信頼関係

石破茂氏が新首相に就任し、世の中が騒がしいことこの上ない日々が続いています。

個別の政治家について個人的な意見を上げるのはこの場ではふさわしくないという意見もあるかと思いますが、この政治に関して意見交換をしない国民の姿勢こそが、今の日本の30年にも及ぶ迷走を産んだ原因だと思っており個人的には積極的に意見交換をするべきだと考えています。また、世の中でこれだけ話題になっている事象をコラムの対象から外すのにも違和感を感じたので、あえてテーマとして取り上げてみます。

政治と経済の関係は、車の両輪のようなものと言われますが、「経済」という言葉の語源は「経世済民(けいせいさいみん)」という4字熟語で「世の中を治めて人々を苦しみから救う」という意味を持っています。つまり政治そのものが経済(つまりは民の生活)を良くすることを目的(の一つ)として存在しているということになります。

通常新規政権の立ち上げ時にはハネムーン期間と呼ばれるご祝儀的な支持率のアップが数か月程度見られるものですが、今回はその傾向は無いようです。今まで石破氏が言ってきたことと、首相就任後に行うと言っている政策との間に、乖離があり信頼しづらいという部分に根本的な原因があると考えられます。

一貫性を欠く政策方針は、市場に不安をもたらします。NISAという多くの今まで投資経験のない人々が市場経済に取り込まれたこのタイミングで、政治的要因での市場の乱高下は、一気にプレイヤーが減ることになるのではないかと危惧されます。

裏金問題を曖昧なままに決着付けようとした自由民主党の体質など、石破氏だけに原因を負わせるのは少しかわいそうに思える部分もありますが、しかしながら一国の首相となったからには、腹をくくって取り組むしかないわけですから、目先の小事にとらわれ過ぎないで国家百年の計を語ってほしいものです。その政治家として何を成したいかという言葉にこそ、国民はこの人に任せてみようという気になるのだと思います。

戦後長く続いた政治体制の中で、野党は蚊帳の外に置き、自民党内に多様な意見をもつ与党内野党を置くという矛盾のある体制が限界を迎え問題が噴出しているように感じます。与党内野党のポジションを取り続けた石破氏が首相となり、その矛盾を一身に受けているのも象徴的な気がします。

今の空気は、かつての社会党の土井氏が「山が動いた」と言った地殻変動的に自民党を過半数割れに追い込んだ時の雰囲気に近いものを感じます。どのような体制に落ち着くにせよ、かなりの波乱が待ち受けていそうなここ数か月ですが、来る波にのまれぬ様しっかりと目を見開いて読み切っていきたいところですね。